古本屋と腰痛

古本屋の仕事病のひとつは腰痛。

重たい本を運びますので、腰を痛めている方が多くいらっしゃいます。

そんな私も腰痛。

元々高校時代に痛め、その後、よくなって20数年生きていたのですが、古本屋をはじめて4年目ぐらいだったでしょうか。

名古屋に台風が近づいてきていて、バイトの人たちが来る時に雨が降り出すかもしれない。

その前に東京の市場で買い付けたハイエースにいっぱいの写真集を事務所にあげてしまおう。

そう思い、急いで荷物を運んだあと、あれっ?!

背中がビシッと固まってしまいました。

その頃は古本屋をはじめたばかりで色々と新鮮で楽しかったこともあり、毎週東京に車で往復。大量の写真集を買ってくるということを繰り返していました。

ハイエースは荷室スペースをめいっぱいとるために運転席、助手席はほぼ直角。

足元も広くなく、かなりツライ態勢で長時間我慢しなければなりません。

その上、先輩古本屋のような知識はないので、先輩古本屋がやらないような重たいのをやってやろうじゃないかと写真集を大量にやっていたのでかなりカラダに負担がかかっていたのでしょう。

ああ、これがぎっくり腰かぁ。

足を前出しても、後ろに出しても転倒しそうなほど背中が張って痛い。

結局、妻に付き添ってもらい、ソファまで移動して、なんとかその日は事なきを得ました。

それからしばらくは大丈夫だったのですが、古本屋をはじめて13年後くらいに慢性的に腰が痛くなってきました。

腰が痛いというよりも、足がつっぱり、歩けなくなっていきます。

これはまずいとあちこちの医者に行ったり、友人の整形外科医を訪ねて、相談に乗ってもらったりして、結局、手術しかないよとのこと。

診断結果は、椎間板がすりきれてなくなっていて、更に脊柱管狭窄もあり、ヘルニアもあり、脊柱のズレもあるというまぁまぁ腰痛の原因全セットみたいな状況だったわけです。

手術をしようと決断、名古屋市内の評判のよいという病院に行ったものの、入院が一ヶ月近くかかり、その間は自分でトイレには行けないと知り、手術の予約をキャンセル。

他に探したところ4日間の入院で手術が可能という扶桑町にあるいとう整形外科に行き、手術をしてもらうことになりました。

当時、腰にメスを入れるのは半身不随になる可能性があるからしない方がいいという話もあって、かなりビビっていたのですが、もう歩けないというところまで来てましたので、致し方ない状態。

更にそこの病院は短い入院期間でいいというかわりに保険が適用されないそうでそれもネックでしたが、治るなら高くないと思い切って手術をしたのが、2013年の8月です。

結局、保険は適用されることになり、それほどの負担はなし。

更に手術後、痛みやだるさはありましたが、歩行器を使えば自由に歩けるほどでトイレも行くことができました。

手術の内容は背骨の横二箇所に穴を開け、器具を入れて、椎間板に人工の詰め物をし、背骨のズレを治し、ボルトで固定するというものです。

大変でしたねとよく言われますが、自分は全身麻酔で寝ていただけなので大変なことは何ひとつありませんでした。

そして一ヶ月もしたら普通に仕事もできるようになり、しばらくしたら担当医からも何をしてもよいと許可をもらい、古本屋の仕事に復帰して現在に至るというわけです。

腰を痛め、歩けない状態になった時は正直、人生終わった。少なくとも古本屋の仕事は続けられないなと覚悟したので、今、こうして仕事ができているのは本当にしあわせです。