もともと運がいい、巡り合わせがよい人間だと自覚していますが、今回もです。
新潟に住む息子がしっかり暮らしているか確認を含めて訪問。
そういうタイミングで通り道で買取のご依頼があるんですよ。
長野県の松川でご依頼主さまのご自宅を訪ね、荷物を引き取り。
折角だから、近くで信州そばでも食べようかとすぐ近くのお店があるので行ってみたら、かなりこだわりのある蕎麦屋さんで、人生一番かもと思えたほどです。

JR飯田線「伊那大島駅」近く
そして息子に会って、近くの弥彦温泉に宿泊。
ロビーに置いてあったチラシが気になりました。
「KYOWAクラシックカー&ライフステーション」
チラシには当店がよく扱っている昭和30年代、昭和40年代の国産車のカタログの実車が展示されているとか。
何度も扱ったことがあるカタログでも実際に見たことないものばかりですし、見たことあるとしてもはるか昔、子供の頃ですので記憶は曖昧。
これは勉強も兼ねて、是非見に行かなきゃと行ってきました。
そう、巡り合わせがいいのは、「KYOWAクラシックカー&ライフステーション」は帰りに乗るインターの近くでもあったことです。

案内や看板はほとんどありません。
チラシにも来るならば電話してからにしてね、と書いてあり、個人がちょっと集めたものかなと思っていました。

受付を抜けた一階が、目当ての昭和の名車が並ぶフロア。
「こんなに広くて、いっぱいあるの?!」
チラシを見た時は数台あるのかなと思っていましたが、とんでもない台数でした。
まずは昭和42年式のトヨタ自動車 センチュリーがドンッと目に入りました。

昭和42年式
解説には販売価格2,680,000円、当時の初任給16,000円と書いてあります。
当店で以前、買取させて頂いたカタログではこれですかね。

現車を見ると、その大きさに驚かされます。
驚きながら、センチュリーを見ていると、スタッフの方がエンジンをかけていってくださいます。
そう、「KYOWAクラシックカー&ライフステーション」ではエンジンがかかるクルマが何台もあって、見学の人が来ると、エンジン音を聞いてもらおうとかけて頂けるんですよね。
「空ぶかししてもらってもいいですよ」とも声をかけられ、何というサービス精神でしょうか。
いすゞ自動車の117クーペのエンジンがかかると、途端に息を吹き返したように思え最高でした。

昭和43年 カタログ
以前、入荷した117クーペのカタログではこれになりますね。
ホンダ自動車N360と富士重工業のスバル360は、子どもの頃によく見かけた記憶があります。

富士重工業スバル360
カタログはこれですね。
答え合わせをしているようで楽しいです。
カタログ
トヨタ自動車のクラウンはカタログも人気が高い車種。
展示は複数台あり、その違いを確認するのも興味深いです。

昭和37年式
これと同じ時代のクラウンのカタログはタクシー仕様が入荷したことがあります。

カタログ
当時のタクシーって大きかったんですね。
ホンダS600は巨人の星の花形満を思い出します。

昭和39年式
カタログはS600、S800、S800クーペがありました。

カタログ
日野自動車コンテッサの実車はかわいいフォルムで、当時、生きていたら買っちゃってたかもと思ったりしました。
昭和37年式
カタログ
オート三輪が並ぶコーナーも圧巻です。

まだまだ紹介しきれない車がいっぱいあるのですが、長くなりましたのでこの辺で。
ところで、紹介したのはまだ1階2階のフロアだけで、3階5階は自転車、バイク、4階は農具、民具、6階はカメラや家電、雑貨のコーナーもあり、お好きな方だったら、見て回るのに1日かかってしまうかもしれません。
さて、なんでこんな素晴らしいコレクションの施設が新潟県三条市にあるのか不思議ですよね。
この施設を運営しているのは共和工業。
1963年創業された会社で、プラスチック製品や、自動車のボンネットなどを製造していたとか。
創業者が社員に、「ものづくりに関わる誇りを感じて欲しい」と収集。工場移転時に空いた建物を展示室とし、一般公開もはじめたのが最初だそうです。
創業者の想いが展示室に込められているのですね。
今回は利用しませんでしたが、予約するとホンダS800、117クーペ、Z750Dなどのクラシックカー試乗体験もできるそうです。