古本屋25年雑感

古本屋歴も早いもので25年となりました。

様々な挫折もあってたどり着いたこの世界ですが、心底、向いているなぁと思うことがあります。

世界中の何億の人がいらないと思っているものが、実はほんの数人、時にはたったひとりの人が、いくら出しても欲しいというものをマッチングさせるのが楽しいのです。

ちょっと大げさですね。

世の中的にはゴミと思われているようなものの中には熱心に探しているものがあったりします。

それを見つけるのがこの仕事の醍醐味なのです。

買取のご依頼の方には、他店では0円と言われた、引取も断られたというものを当店が高く価格を提示、喜ばれることもしばしば。

マニュアルの査定ではできない個人店の強みでもあります。

先日、矢沢永吉さんのグッズをお持ち込み頂いた方は「せいぜい数百円かと思った」と言われたものに15000円以上のお支払いをして喜んで頂きました。

もちろん逆もあります。

もっと高いと思った。すごく高い金額で買ったものなのにこんなに安い買取価格とは思わなかったと嘆かれることも。

できる限り、査定額の理由を説明させていただきますが、思い入れがあるものには納得できないことがあるのもわかります。

そういう時は他店の評価も聞いてみてください、と申し上げるのですが、先日はエーブックさんが、一番高かったし、一番誠実だったと戻って頂き、お売り頂いたこともあります。

正直に、これならばウチよりもあそこにあるお店に持っていった方が高くなりますよとお答えすることもあります。

まぁ、そんな感じで26年目もやって行こうと思っています。