先日の出張買取のご依頼は、亡くなられた元ご主人の遺品整理。
この家に来るのははじめてだし、本人にも30年くらい会ってなかったとか。
とりあえず、買取できるものを引き上げ、事務所で査定させていただくことに。
矢沢永吉さんがお好きで、タオルやTシャツなどが多数。
他にはDVDもたくさんあって、中には査定額が高いものもありそうです、と説明させて頂きました。
が、事務所で調べていくと、違和感が。
いつものDVDとは明らかに違います。
同一商品がいくつもあることは、熱心なファンの方だったらよくあること。
特典欲しさだったり、ちょっとしたバージョンが違うだけで買ったりすることがあるからです。
しかし、今回は何か違う。
よくよく観てみると、海賊盤ぽい。
中国語で書かれた文字があったりなんかします。
DVDの海賊盤だけでなく、蒲池幸子写真集なんかも同じですが、私達古本屋がまず違和感を感じるのは紙質です。
今回で言えばジャケットの紙質が明らかに厚い。
端の切れ方が乱れている。
以前はコピーすると、小さな文字がつぶれてわかったものですが、最近はコピーの性能もあがってるいるのか、小さな文字でもつぶれなくなっていますね。
今の時代、Chat GPTに、画像投げて判断してもらうのが、早くて確実。
今回も試しにこの画像を投げたところ、以下の回答がありました。
✅ 海賊版の判断ポイントと写真の照合
1. 裏表紙・パッケージに不自然な中国語(繁体字)の使用
最後の画像にある青い解説シートに、繁体字中国語で内容説明が書かれています。
「影片簡介」「經典影視 完美收藏」などの表現は、中国(台湾含む)でのコピー商品の典型的な記述です。
2. 権利表記・ロゴの不自然さ
「MGM」「20th Century Fox」「Lions Gate」「Warner Bros.」などの関係ない大手映画会社のロゴがずらりと並んでいるのは非常に不自然です。矢沢永吉やTOEIとは無関係。
正規品には関係ないロゴをあしらうのはコピー品の常套手段です。
3. ディスク盤面の印刷品質
正規品の盤面印刷はもっとシンプルかつ高品質で、日本語表記中心。
このDVDの盤面には繁体字で「矢澤永吉搖滾之路」と書かれ、しかも画像のコラージュが雑に感じられます。
4. 型番や規格表示の不統一
表記に「DVD-9」など、中国製海賊版によく使われる用語(片面二層ディスクの容量表記)がある。
日本国内正規品では「DVD Video」「NTSC」「リージョン2」などの表示が明確にされ、形式も統一されています。
この中でも特に勉強になったのは「DVD-9」は中国製海賊盤によく使われる用語だということですね。
またChat GPT によると、ディスクの記録面も、コピー品は家庭用デッキで録画しているのに対して、正規品は工場でプレスしているため、テカり方が違うとのことです。
正規品(プレス盤) 一様な銀色または淡い金属色。反射が均一で、焼き跡がない コピー品(焼きDVD) 青紫色、濃い金色、または虹色のムラがあることが多い 補足:パソコンでの確認も可能
パソコンに入れて「ディスクのプロパティ」を見ることで、メディアタイプ(DVD-Rか、DVD-ROMか)、製造者情報、書き込み可能かなどもチェックできます。
とのことです。
今回、引取させて頂いた中の7割は海賊盤と判断せざるを得ないものでした。
こうなると、残りの3割は本当に大丈夫なのか?とかなり念入りに確認作業も必要となってきますし、海賊盤の処分もそれなりの時間がかかります為、海賊盤が混ざっていると全体の査定も安くなってしまいますことご了承ください。
海賊盤は買取できません。
しかし、混ざってしまってることはありますし、中古品を買って、それが海賊盤だったと気がついてないということもあります。
その点はこちらで判断できますのでご安心ください。
もし、自分のお持ちのもので、気になるものがあったとしたら、画像を撮影して、Chat GPT などに聞いてみるといいですね。
便利な時代になりました。