【出張買取】ストリートファッション雑誌『クールトランス』

ご依頼いただき、ありがとうございます!

エーブック店長よりコメント

ファッション関係の店舗を企画運営している企業さまより、資料として集め保管していた雑誌を大量にお譲り頂きました。

その中でも珍しく人気な『クールトランス』をご紹介します。

クールトランス

『COOL TRANS(クール・トランス)』は、1995年に創刊された月刊メンズファッション誌で、日本のストリートファッション文化を代表する存在として長らく親しまれてきました。創刊当初からスニーカー、Tシャツ、デニム、アウターといったアイテムを中心に、HIPHOPやB-BOYカルチャーと直結するリアルなスタイルを誌面に反映し、他のファッション誌にはない独自の立ち位置を築き上げました。誌名に込められた「COOL(かっこいい)」と「TRANS(変化)」の言葉が示すように、常に移り変わる若者文化を敏感に捉え、誌面全体で“進化するストリート”を体現した点が大きな魅力でした。

特集は「スニーカー完全ファイル」や「Tシャツパラダイス」など、コレクション性の高い保存版企画が多く、G-SHOCKやNIKE、adidasといった人気ブランドをいち早く紹介することで読者の購買行動にも大きな影響を与えました。また誌面には女優やアイドルも登場し、ファッション誌でありながらエンターテインメント性も兼ね備えていた点が特徴です。その結果、『MEN’S NON-NO』や『POPEYE』といった王道カジュアル誌とは一線を画す存在となり、1990年代から2000年代にかけてのストリートファッションブームをけん引しました。

しかし時代が進むにつれ、ストリートとモード、カジュアルとラグジュアリーといった区分が曖昧になり、読者のニーズも多様化していきます。こうした変化に対応すべく、同誌はリニューアルを行い、ストリートからコレクションブランドまで幅広く網羅する「総合的な大人のメンズファッション誌」へと転換。「ミクスチャー世代のための東京スタイルマガジン」というテーマを掲げ、ジャンルレスな提案を行いました。

それでも市場の変化は厳しく、2013年6月24日発売の8月号をもって休刊。発行元のインサイドメディアは「読者のニーズが多様化したことにより、現在のコンセプトでは今後の市場に対応できない」と休刊理由を説明しました。創刊から18年にわたって愛された雑誌は、その役目を終え、読者や関係者への感謝の言葉を添えて幕を閉じました。

『COOL TRANS』は単なるファッション誌を超え、スニーカーブームや裏原宿カルチャーの熱狂を紙面に刻み込み、日本のストリートシーンを記録した文化的資料ともいえる存在でした。今なお当時のバックナンバーは古本市場で人気を集め、90〜2000年代の空気感を知る貴重なアーカイブとして評価されています。

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