- 愛知県名古屋市港区
- 出張買取

エーブック店長よりコメント
ファッション関係の店舗を企画運営されている法人さまから大量の資料として使われていたファッション雑誌をお譲り頂きました。
そのうちのひとつがジッパーです。
993年に創刊されたファッション雑誌『Zipper』は、“みんなと同じスタイルは「NO」!”をコンセプトに掲げ、当時の若者に大きなインパクトを与えました。「個性を大事にして、自分らしくおしゃれを楽しもう」という強いメッセージは、90年代のストリートファッションブームを象徴する言葉であり、原宿カルチャーの多様性と自由さを体現する存在でした。
誌名の「Zipper」はファスナーの呼称に由来し、「元気いっぱい」「快活な」という意味も込められています。創刊当初のロゴは、文字の“i”の上点がファスナーのスライダーを模したデザインになっており、ファッション誌としての遊び心と革新性を表していました。その後、ロゴは号ごとにアレンジされるなど、常に変化と個性を追求する雑誌の姿勢が反映されていました。
読者層は主に10代後半の女性で、原宿系を中心とした青文字系ファッション、ボーイッシュでカジュアルなスタイル、さらには個性的で奇抜なコーディネートまで誌面に登場しました。当初は「人と違うこと」を肯定し、独自性を推す姿勢が強調されていましたが、やがて男性ウケを意識した「モテ企画」やカップルスナップといった特集も組まれるようになり、幅広い読者のニーズを取り込んでいきました。
1999年が異常と思えるほど価格が高騰していますが、これは裏原宿カルチャーの爆発や、音楽とファッションの結びつきが強まったことから、『Zipper』の人気は絶頂に達したからと思われます。
アーティストや読者モデルの自然体の姿を切り取る誌面は、若者にとってファッション指南であると同時に、カルチャーそのものを体験する場でもあったのです。
そして現代、アイドルグループ「FRUITS ZIPPER」の名前には、まさにこの雑誌『Zipper』が由来のひとつとして込められています。「FRUITS」は同じく90年代に人気を博したストリートスナップ誌『FRUiTS』、「ZIPPER」はこの『Zipper』を指しています。両誌はともに原宿系ファッションのアイコン的存在であり、「FRUITS ZIPPER」というグループ名は、90年代カルチャーが現代のポップアイドルにまで息づいていることを示す象徴的なネーミングです。
つまり『Zipper』は、単なるファッション誌にとどまらず、若者の自己表現の自由を肯定し、時代のアイコンをつくり出した雑誌でした。その精神は30年を経た現在も、音楽やアイドル文化の中に確かに受け継がれています。
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