今回は 昭和の「テレビヒーロー文化」を丸ごと閉じ込めた一冊、『てれびくん』 をお譲り頂きました。

表紙には 仮面ライダーBLACK の大迫力ビジュアル、周囲には スーパーマリオ・ドラえもん・ビックリマン と、まさに80年代の子どもたちの“心の中心”が凝縮されたような内容です。

古本としての人気も非常に高く、コレクター市場では今なお根強い需要があります。

■ なぜ『てれびくん』は今でも人気なのか？

◆ ① 児童誌なのに残存数が極端に少ない

『てれびくん』は小学生向けだったため、

• 読み倒される

• 切り抜かれる

• 付録だけ取って本体は処分される
  
  …など、状態の良い個体が非常に残りにくい雑誌です。

今回のように 表紙と付属ページがきれいに残っているものは希少性が段違い。

そのため、今でもプレミア価格で取引されます。

■ この号の注目ポイント

◆ ① 仮面ライダーBLACK・マスクマン特集

80年代戦隊・ライダー黄金期のど真ん中。

特にこの号では、マスクマンの漫画ページがしっかり残っており、

ヒーロー玩具・合体ロボの広告も満載。当時の玩具文化資料としても価値があります。

◆ ② ビックリマン特集ページ

折り込みページには、シール図鑑やキャラ紹介がぎっしり。

ビックリマンブーム直撃世代の方に刺さるため、市場でも人気が高いポイントです。

■ コレクターの心理 〜 なぜ今でも欲しがるのか？

昭和の児童誌コレクターには、いくつか共通する心理があります。

◆ ① “自分の原点”として欲しい

ヒーロー、マリオ、ドラえもん、戦隊、ビックリマン──

当時の子供が熱狂したカルチャーが一冊に詰まっているため、

「これが自分の少年時代の中心だった」

という強い感情で買い戻す方が多いです。

◆ ② 資料価値の高さ

玩具広告・未収録漫画・キャラデザイン・発売前情報など、

今では公式資料にも載っていない内容が掲載されていることも多く、

研究者・イラストレーター・映像関係者が資料目的で購入するケースも増えています。

◆ ③ 付録・折り込みの残存率が低い

今回のように折り込みポスターが残っているものは特に評価が高く、

「綺麗に切り離されていない」「ホチキス綴じが当時のまま」など、

状態が良いものほど希少で、熱心なコレクターに求められます。