日曜日はエーブック店主・橋本が、最近の出来事を書いていきます。
最近、お問い合わせが多いのが、同じCD、DVDの買取についてです。
「同じCDが何枚もあるのですが、買い取ってもらえますか?」
実際にお問い合わせいただくと、同じCDやDVD、それも未開封のものが100枚単位である、というケースがあります。
個人の方が、同じCDやDVDを大量に購入する。
こういう状況になる理由は、ほとんどの場合、「特典欲しさ」です。
握手券、お見送り会、チェキ撮影、イベント参加券などなど。
CDやDVDそのものが欲しくて100枚買ったわけではありません。
私もオタクをやっていますので、このあたりの事情はよくわかります。
好きなアイドルやアーティストのイベントに参加するため、特典を手に入れるために、同じ作品を何枚も購入する。

先日もこんなニュースがありましたね。
それ自体は、今のアイドル・音楽業界では珍しいことではありません。
ただ、こういった形で販売され、購入されたCDやDVDについては、エーブックでは基本的に買取できません。
おそらく、他店でも事情は同じだと思います。
理由は単純です。
CDやDVDそのものに需要があるのではなく、「特典」が購入理由になっているからです。
そして、イベントが終了したり、特典券などがすでに抜かれたりすると、そのCDやDVDを新たに欲しいという人がほとんどいなくなります。
ここが中古市場では非常に重要なところです。
例えば、100枚のCDが売れたとしても、100人がそのCDそのものを欲しがって購入したわけではありません。
「イベントに参加するために100枚買った」ということなら、イベントが終わった時点で、その100枚は一気に中古市場に出てくる可能性があります。
つまり、販売時には100枚売れたのに、中古市場では100枚分の需要が新たに生まれるわけではない。
むしろ、大量の「もう必要ないCD」が一気に市場に出てくることになります。
これが、特典商法で大量に購入されたCDやDVDの中古市場での難しいところです。
「新品未開封だから高く売れるのでは?」
と思われる方もいるかもしれません。
しかし、中古市場で重要なのは、未開封かどうかだけではありません。
「それを欲しい人がいるかどうか」です。
新品であっても、欲しい人がいなければ商品として動きません。
逆に、古いCDやDVDでも、探している人がいれば買い取ることができます。
エーブックでは、単純に「古い」「新しい」「未開封」といった条件だけで買取価格を決めているわけではありません。
実際に中古市場で需要があるか。
今後も売れる可能性があるか。
在庫として持っておける商品なのか。
そういったことを考えて買取しています。
ですから、同じCDやDVDが100枚、200枚とあっても、「たくさんあるから高く買ってほしい」という話にはならないんですね。
むしろ、需要が限られている商品を大量に抱えることになるため、買取が難しくなります。
もちろん、すべての特典付きCDがそうだというわけではありません。
作品そのものに根強い人気があったり、特典とは関係なくコレクター需要があったり、廃盤になって入手困難になっていたりすれば、話は変わります。
ただ、「特典を取るために大量購入されたCD・DVD」というケースでは、特典がなくなった瞬間に中古市場での価値が大きく変わることがあります。
これはCDやDVDに限った話ではなく、オタク市場ではよくあることです。
「新品だから価値がある」
「定価が高かったから高く売れる」
「100枚あるから、それなりの金額になる」
とは限りません。
中古市場では、最終的には「次に欲しい人がいるか」が一番大事なのです。
エーブックでは、そうした市場の状況も含めて、一点一点判断しています。
大量に購入されたCDやDVDについては、せっかくお問い合わせいただいてもお断りしています。
その点は、あらかじめご了承ください。
オタクとしては「わかる、わかる」と思いながら、古本屋としては「これは中古市場では厳しいな」と判断する。
このあたりが、オタクでもある古本屋店主の複雑なところです。
以前は、ハロプロのCDは特典で複数枚買う人がいても、売れることがありました。
理由はサブスクをやっていなかったからです。
サブスクを解禁してからは厳しくなりましたね。
また、CDやDVDだけでなく、写真集や雑誌でも同様な商法が行われていることがあります。
乃木坂など人気が高いアイドルですと、それで中古価格は一気に下がりますが、そこまで部数が出ないアイドルですと、そこそこ買えるものも出てきています。





