シアーズ・ローバックのカタログ
シアーズ・ローバック社はシカゴに本社を持つ百貨店。
デパートというよりも日本でいうイオンやイトーヨーカドーのような大手スーパーのような品揃えで郊外に店舗があります。
1800年代後半にシアーズとローバックによってシアーズ・ローバックを設立。
この頃のアメリカの交通手段が発展しておらず、近くで買い物をすることが困難でした。
そこに目をつけたシアーズがカタログを制作、郵送。
通信販売を開始しました。
初期のカタログのキャッチフレーズは「満足していただけれなければ返金いたします」とお客様ファースト。
こういった姿勢が当時のアメリカ人に受け、シアーズのカタログは聖書の次に読まれている本とも言われていました。
今回買取させて頂いたカタログは1895年版、1905年~1910年版の復刻。
お売り頂いた方はイラスト関係の会社の方で、参考資料として所有されていたとか。
実際中を見てみると各ページにいくつもの精緻なイラストが描かれており、当時の物々たちが蘇ります。
また日用品が多く取り扱われているというところもイラストとして需要があるのでしょう。
カタログを見ていくと様々な生活用品を扱っていることがわかります。
食料品、薬、ベル、ストーブ、やかん、じょうろ、ランプ、荷車、ブランコ、農具、紳士服、子供服、靴、ブーツ、手袋、ハンカチ、帽子、下着、トランク、バッグ、傘、くし、ブラシ、パイプ、本、地球儀、文具、懐中時計、貴金属、置き時計、メガネ、カメラ、オルガン、ピアノ、様々な楽器、自転車、ベッド、タンスなど家具、ミシン、馬具、馬車などなど。
素晴らしいカタログの世界をご覧ください。
驚くことにライフルや銃弾もかなり多くのページを割いて掲載されています。
これらのすべての商品に精緻なイラストが付属しているわけですので、当時のアメリカの方たちの着ているもの、身につけていもの、使っていたもの、乗っていたものがわかるということになります。
今回はシアーズ・ローバックのカタログだけでなく、当時のライバル会社であり、カタログビジネスの先駆けとも言われるモンゴメリーワード社の1895年版のカタログも買取させて頂きました。
イラストページの紹介にはモンゴメリーワード社のものも混ざっています。
今回は復刻ですが、オリジナルのものを実際見てみたいですね。