名古屋市西区で空手、武道に関する書籍を大量にお譲り頂きました。
その中で興味深かった1冊をご紹介します。
富名越義珍著「空手道教範」
こちらは戦前に出版。名著のために復刻されたものです。
富名越義珍の『空手道教範』が名著とされる理由には、いくつかの要因があります。富名越義珍は、沖縄の伝統的な武道、特に空手の発展において重要な役割を果たした人物です。彼の著作『空手道教範』は、空手の技術、哲学、訓練方法を体系的にまとめたものであり、以下の点で特に価値があると考えられています。
歴史的背景: この本は、空手がまだ世界的に知られていなかった時期に書かれました。そのため、空手の技術や精神を伝える上で、初期の基本的な教材となりました。
体系的な指導法: 富名越義珍は、空手の技術だけでなく、その訓練方法や教え方にも焦点を当てています。彼は空手の練習が身体だけでなく、精神的な成長にも寄与すると考えており、その哲学が書かれています。
技術の細部にわたる説明: この本では、様々な技や形(カタ)が詳細に説明されており、初心者から上級者までが技術を磨くための指南書となっています。
空手の普及への貢献: 富名越義珍の努力により、空手は沖縄から日本本土へ、そして世界へと広まりました。『空手道教範』は、その普及に大きな役割を果たしたとされています。
武道としての哲学: 富名越義珍は、空手を単なる戦闘技術ではなく、精神的な修養を目指す武道として捉えていました。この本には、そのような精神的な側面も強調されています。
これらの理由により、富名越義珍の『空手道教範』は、空手だけでなく、武道全般に興味を持つ人々にとっても、非常に価値のある資料とされています。