【出張買取】金子準二著書『日本狐憑史資料集成』『日本精神病観史資料集成』

  • 東京都千代田区
  • 出張買取
日本狐憑史資料集成 正続2冊セット 金子準二編著 日本精神病院協会発行 昭和41年頃 狐憑き
日本狐憑史資料集成 正続2冊セット 金子準二編著 日本精神病院協会発行 昭和41年頃 狐憑き
ご依頼いただき、ありがとうございます!

エーブック店長よりコメント

金子準二の著者をまとめてお譲り頂きました。

金子準二は、大正期から昭和期にかけて活躍した日本の精神科医・精神医療行政の先駆者です。

1917年に東京帝国大学医学部を卒業し、大正12年(1923年)頃より東京警視庁の衛生技師として精神病院の監督・取締に関与した記録が残されています。

ただし「監督官」という正式な職名は確認されておらず、警視庁内の衛生部・医務課に所属したとする資料が正確です

今回、お譲り頂いたのは、こちらの狐憑きについてまとめた書籍。

日本狐憑史資料集成 正続2冊セット

日本狐憑史資料集成 正続2冊セット 金子準二編著 日本精神病院協会発行 昭和41年頃 狐憑き

日本における「狐憑き(きつねつき)」という民間信仰や憑依現象を歴史資料に基づいて網羅的に集め、整理した労作です。

「狐憑き」は江戸時代から昭和初期にかけて各地で報告された現象で、村落共同体や家族関係のなかで精神疾患や心身の不調と結びつけられることも多く、精神医学史や民俗学の重要な研究対象とされてきました。金子は精神科医としての視点を活かし、単なる民俗的伝承の集録にとどまらず、精神医療との関連や社会的背景を意識しながら資料を収集・編集しています。そのため本書は、精神病理学、医療史、文化史、さらには民俗信仰研究においても欠かせない基礎資料と評価されています。

続編では初編を補完するかたちで新たな史料や地方での記録が加えられ、体系的にまとめ直されています。刊行当時から専門家の間で重視され、現在でも図書館・研究機関で参照されることが多い稀少な資料集です。精神科医が自らの専門を超えて民俗現象に取り組んだ貴重な成果として、日本の精神医療史に独自の位置を占めています。

日本精神病観史資料集成 (天狗編・河童編)(病編・怪異編・祟・憑・呪・報編)(夢編・和歌編)

日本精神病観史資料集成

本シリーズは、精神疾患や異常行動が近代医学的に整理される以前、人々がそれをどのように理解し、表現し、社会的に位置づけてきたかを示す豊富な史料を収めています。蓄髪や和歌と精神病の関わりを探る巻、刑罰や怪異譚・狐憑き・呪術・娯楽といった文化的背景から精神異常が語られる巻、さらに天災や漂泊者に結びつけられた精神病観を扱う巻など、多様な角度から構成されている点が特徴です。

金子準二は精神科医としての専門的関心を基盤に、医療史・民俗学・文化史を横断する形で資料を蒐集しました。その成果は単なる医学的知識にとどまらず、精神障害に対する社会的想像力や文化的枠組みを浮き彫りにし、今日の精神医療史研究においても貴重な基礎資料とされています。刊行当時から研究者の間で重宝され、現在も精神医学史や民俗信仰の研究に不可欠な文献です。

 

最短即日、無料査定! 古本・紙モノ・グッズ高く買います

お問合わせ

買取のご相談、出張・査定は無料!
お気軽にお問合せください。