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エーブック店長よりコメント
先日お譲り頂いた『竹久夢二「セノオ楽譜」表紙画大全集』(国書刊行会)をご紹介します。

「セノオ楽譜」とは
セノオ楽譜は、大正時代にセノオ音楽出版から刊行された楽譜シリーズです。

クラシック音楽や童謡、日本歌曲などを家庭でも楽しめるよう出版され、当時としては珍しく、美しい装丁やデザインに力を入れていました。

その表紙デザインを数多く手掛けたのが竹久夢二です。

夢二は1916(大正5)年頃から300点以上もの表紙画を制作し、女性像や花、季節感あふれるモダンなデザインによって、楽譜を単なる音楽教材ではなく「飾って楽しめる芸術作品」へと高めました。夢二自身が作詞を手掛けた作品も含まれており、画家だけでなく詩人・デザイナーとしての才能も感じられます。

本書の魅力
2009年に国書刊行会から刊行された本書は、竹久みなみ氏監修のもと制作された決定版資料です。

掲載されている内容は、
- セノオ楽譜表紙画
- セノオ新小唄楽譜
- セノオ・ヤマダ楽譜
- セノオ・バイオリン楽譜
- 関連作品
- 年譜・作品目録
など非常に充実しており、約400点の表紙画をオールカラーで収録しています。ページ数は347ページ(巻末資料含む)に及び、研究資料としても価値の高い一冊です。

竹久夢二とは
竹久夢二(1884〜1934)は、明治から昭和初期に活躍した画家・詩人・デザイナーです。

「夢二式美人」と呼ばれる独特の女性像で知られ、大正ロマンを象徴する芸術家として現在も高い人気があります。

雑誌や絵本、装幀、千代紙、ポスターなど幅広い分野で活躍し、日本における商業デザインの先駆者の一人とも評価されています。

セノオ楽譜の表紙画は、その代表的な仕事の一つであり、実用品である楽譜を芸術作品へと昇華させた点でも、日本のグラフィックデザイン史において重要な存在です。
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