- 愛知県名古屋市中区
- 出張買取

エーブック店長よりコメント
1970年(昭和45年)に刊行された、伊藤正博著『マスターズ カード テーブル』をお譲り頂きましたのでご紹介します。
表紙には「マスターズカードテーブル」と金文字でタイトルが入り、黒いクロス装の重厚なハードカバー。一般的な手品入門書とはかなり趣の異なる、カードマジックを本格的に研究する人向けの専門書です。

『マスターズ カード テーブル』とは
『マスターズ カード テーブル』は、伊藤正博氏がまとめたカード奇術の大冊です。

1970年9月15日発行の第1版限定版で、今回入手した本にも、
「マスターズ カード テーブル」
昭和45年9月15日 第1版限定発行
と記されています。
内容は、国内外のカード奇術を幅広く取り上げたもので、後年のマジック愛好家からも非常に評価されている一冊です。
資料によれば、全350作品、728ページにも及ぶ大冊で、日本で発表されたカード奇術だけでなく、海外のカードマジックを紹介したものや、伊藤氏自身のアイデアなども収録されています。

また、2022年のマジック研究会の記録でも、伊藤正博氏の『マスターズ カード テーブル』から作品を取り上げて実演するなど、現在でもマジック研究の資料として参照されています。
マジシャン・伊藤正博
著者の伊藤正博氏は、特にカードマジック、カード・マニュピュレーションの分野で知られた人物です。
『マスターズ カード テーブル』をまとめたのは若い時期でありながら、350ものカード奇術を一冊に集成したこの本は、当時の日本のカードマジック研究の大きな成果のひとつといえます。

海外のカードマジックを日本に紹介するだけでなく、既存の手順に独自のアイデアを加えるなど、単なる翻訳・紹介にとどまらない内容になっています。実際、現在のマジック研究者によっても同書に収録された伊藤氏の手順が研究対象となっています。
なお、現在一般に知られている「マジシャン・伊藤正博」という人物については情報が多く残っているわけではありません。そのため、人物そのものについて断定的に経歴を紹介するよりも、『マスターズ カード テーブル』という著作が、現在もカードマジックの研究資料として扱われていることのほうが、この人物を知るうえでは重要でしょう。
初版限定版は特に貴重
『マスターズ カード テーブル』には刊行時期や仕様の異なるものがあります。
今回の本は昭和45年の第1版限定発行。
この本についての資料によると、初版は上下2巻セットの限定版として作られたものがあり、その後、加藤英夫氏のカトーマジックスタジオから1巻にまとめた黒色ハードカバー版が限定出版されたとされています。
今回買取したものも黒いハードカバーで、1970年発行の非常に古いマジック専門書です。
現在では一般書店で普通に購入できる本ではなく、マジック関係の古書・専門書を探しているコレクターや研究者にとって、見逃せない一冊となっています。
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