- 京都府舞鶴市
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エーブック店長よりコメント
古本屋エーブックのスタッフの青山です。
本日は刀装具・刀剣趣味の世界で長く読み継がれてきた研究書、川口陟著・若山泡沫校訂『鐔大観』をお譲りいただきましたので、ご紹介させて頂きます。

「鐔」という小さな美術品の世界
鐔(つば)とは、日本刀の柄と刀身の間に取り付けられる金具で、手を守るという実用的な役割を持ちながら、同時に武士の美意識や好みが色濃く反映される、いわば手のひらサイズの美術工芸品でもあります。

本書『鐔大観』は、こうした鐔という奥深いジャンルを体系的にまとめ上げた文献として知られ、刀装具の研究者や愛好家の間で長らく座右の書として扱われてきた一冊です。
刀剣春秋新聞社より刊行されたこの一冊は、昭和10年に初版が発行されたものを昭和47年に「名著復刻」の一冊としてお譲りいただいたもので、貴重な原本の知見を後世に伝える役割を担っています。
図版一枚一枚に宿る、職人技の記録
本書最大の見どころは、なんといっても掲載されている膨大な図版の質の高さです。

今回お譲りいただいた一冊のページをめくると、獅子や河骨(こうほね)をモチーフにした肉彫り、田毎の月を象った金・銀の平象嵌など、江戸期の名工たちによる緻密な意匠がひとつひとつ丁寧な写真とともに紹介されています。

海野勝珉(うんのしょうみん)や西垣勘四郎、西垣永久といった名だたる金工の作品には、銘や技法、素材(赤銅・素銅・金・銀)についての解説が添えられており、単なる図録にとどまらない、実証的な研究書としての厚みを感じさせます。
箱入りで大切に保管されてきた一揃い
今回お譲りいただいたものは、二重の箱に収められた状態でした。

経年による日焼けやシミは見られるものの、本体は状態良く保たれており、長年にわたって大切に保管されてきたことが伝わってきます。
刀装具の専門書は元々の発行部数が限られていることに加え、こうした復刻版であっても市場に出回る機会は決して多くないため、刀剣・鐔を専門に集められているコレクターの方や、美術館・研究機関の関係者からも根強い需要のあるジャンルです。
エーブックがお預かりしているもの
エーブックはサブカルチャー・芸能・趣味の本を得意分野としておりますが、こうした刀剣・刀装具といった専門性の高い美術工芸の研究書についても、ジャンルを問わず幅広くお預かりしております。「専門的すぎて需要がないかも」と思われるような本でも、まずはお気軽にご相談ください。
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