【出張買取】金田一耕助さん、あなたの推理は間違いだらけ！

先日の愛知県豊橋市での出張にてお譲り頂いた中から今回は「金田一耕助さんあなたの推理は間違いだらけ」をご紹介します。

発売されたのは1978年。

1976年に映画「犬神家の一族」が公開。

1977年「八ツ墓村」「獄門島」「悪魔の手毬唄」、1978年「女王蜂」、1979年「悪魔が来りて笛を吹く」「病院坂の首縊りの家」。

1970年代後半は角川映画による横溝正史ブーム、金田一耕助ブームでした。

そんな最中に発売されたのがこちらの「金田一耕助さんあなたの推理は間違いだらけ」です。

著者は佐藤友之。

著者はどういう人から調べてみたところ、冤罪や死刑問題など人権問題などを中心に著作をしていたフリーライターの方。

そんな中で唯一のエンタテインメント作品とも言えるのがこちらの本というわけです。

出版社は青年書館。

あまり馴染みのない出版社ですが、佐藤友之は青年書館からたくさんのドキュメンタリーを発売しているんですね。

さて、この「金田一耕助さん、あなたの推理は間違いだらけ！」はタイトルから内容が推測される通り、横溝正史作品の中でも人気が高い金田一耕助シリーズの探偵ぶりを、おい、それ違うんじゃないか？！という感じで、本当の真犯人を見つけていくといういわゆるとんでも本。

横溝正史の人気とともに、こちらの著者も人気が高く、中古市場でも高値で売買されています。

続刊もあり、発売されたのは２冊。

目次を見ると、それぞれの作品の盲点というタイトルが続きますので、金田一耕助が見逃した事件へのツッコミ本といったところでしょうか。

今回、経年による汚れが画像の通り目立ったため、その分、マイナスとさせて頂きましたが、貴重で欲しい方がたくさんいらっしゃるため、それでも十分な価格となりました。

その後、「ウルトラマン研究序説」や、1992年に180万部を売り上げた「磯野家の謎」などいわゆる謎本、考察本の走りともいえる本とも言えますね。

「金田一耕助さん、あなたの推理は間違いだらけ」が日本における謎本の１号かと思ったら、それよりも前に寺山修司が「サザエさんの性生活」という本を発売していました。

こちらの豊橋市では、別に原作横溝正史の「悪霊島」のコミック版もお譲り頂きました。

こちらも古本として人気の書籍です。

古本屋の喜びのひとつはこうした珍しい本に思わず出会えることです。

このたびは貴重な本をお譲り頂きましてありがとうございました。